絹の効果 

 絹はご存じの通り繭から出来ています。繭は"蚕"が自分で作った寝袋のような物。この中で"蚕"は"蛾"になって飛び出すまで眠りながら成長し続けるため、繭は冬は冷気を、夏は熱気を遮断して中の蚕を守ります。そして、蚕が呼吸して出した毒素や湿気などはそのまま排出し、外からの毒素は中に入れません。このようなことから、絹は生きた繊維とも呼ばれています。この繭の効果は私達が絹を身に着けた場合でも同じです。真綿布団(絹100%の綿)が良い例で、これを使って寝ると夏涼しく冬温かい上に、寝ている間に体の毒素をよく出してくれるため、早く疲れが取れるのが解ります。もちろん真綿は呼吸しているので、毒素は外に発散されて残ることはありません。時には布団が臭くなるほど体から毒素が出ることもあります。これには驚いてしまいますが、それほど絹は毒を出すのに効果的であるということです。体のためには、皮膚が楽に呼吸することが出来る天然素材を選ぶことが大切なのです。化繊は病毒の排出を妨げるため、皮下に病毒がたまってしまいます。食物でも衣服でも、化学的なもの、加工度の高いものほど体のためには良くありません。絹は他の素材に比べ高価で摩耗しやすいと敬遠されがちですが、ズボン下や靴下なら上に木綿のものを重ねて使用すれば長持ちします。安い化繊の衣服で体を悪くして治療代を払うより、少々高くても最高の天然素材といわれる絹を身につけたほうが、結果的に健康のためになるのです。



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